女子短大《後期》の始まり
2009年 10月 02日
私の音大1・2年生の頃は、毎朝6時に起床して大学のある仙川まで京王線に乗って6時30分には学校に到着、練習室を確保すると夜の10時まで練習に打ち込む毎日。練習に疲れると「授業」に出ていた・・・こんな生活でした。『音楽』にだけ集中した青春を送っていたわけです。
1979年よりウィーンに留学。3年半のヨーロッパで色々な体験をすると、逆に<日本の現状>というものがまるでレントゲン写真を見るようにハッキリ・クッキリと見えてまいりました。結論は端的に『日本にはアートマネジメントが欠落している』・・・・これが、その後の私の生き方を決めるきっかけとなります。
社会には色々な仕組みやルールがあって、それ等が互いに組み合わさって物事が実現されることになる。「音楽」そのものも、それ等のほんの一部であって、他の要素と組み合わさることなく「音楽単体」で音楽が実現されるものではない・・・こんな簡単なことなのだが・・・両親も大学も誰も教えてはくれなかった。
我々音大生は、ひたすら練習に打ち込み『音楽バカ』への道を突き進んだのでアリマシタ・・・・!!日本に住んでいたのでは『音楽バカ』の「目に鱗」状態ですが、留学してカルチャーショックを始めとする色々な体験をして、初めて物事の関係の全体像が見えるようになりました。
人間は『体験』を通してしか、本当の『理解』には到達できません。ですからクラスは先ず【学園祭に、生演奏が聞ける模擬店<ミュージック・カフェ>を出店する】ことからスタートします。授業初日は、生徒が希望する委員会への登録をして、委員会ごとに「作業・仕事内容」を考えだして一枚づつカード化する作業にはいります。最後には各委員会より報告を受け、全員で意見交換して、作業内容をより明確にすると同時に、全員が全体の作業について認識できるように計らいます。
このような作業を積み上げて学園祭本番を迎えます。今年の学園祭は10月24、25日。あまりノンビリは出来ないようです。
<委員会へ登録/「何」をする必要があるかを「カード」化する>