樫本大進のベルリン・フィル
2010年 01月 17日
曲はチャイコフスキー『くるみ割り人形』第2幕より『雪のワルツ』・・・・チャイコフスキーの『音の空間』が出現していて素晴らしい演奏・・・・・・・それはもう『音のメルヘン』!!
ヴィオルトーゾ集団のベルリン・フィルは、技術の凄さばかりが前面に出ていて「上手いのは分かるけど....どうも・・・」と、いつも感じていたのだが、今回は近年のベルリン・フィルの演奏としては、初めて『音楽』が先行した演奏だなと感じました。
チャイコフスキーは幼少の頃、眠る前にお母さんが毎晩「お話」を読んでくれたと聞いています。その素敵なメルヘンの世界に浸り、心躍らせた幼年期のチャイコフスキーの心の中を覗きみるような演奏でした。
スタンディング・オーベーションの聴衆は皆、その顔に『穏やかな満足の笑み』を浮かべながら拍手を送っていました・・・・きっと同じ想いを抱いているのだと思います。