モンテカルロ歌劇場<バレー公演>
2011年 07月 17日
又、フルーティストの加藤浩彦が在籍したオーケストラとしても忘れ難い。アルプスでの遭難、非業の死が痛まれる。パリにおけるリサイタルのレコードを聴いたが、その才能が失われたことは、未だに残念でならない。
そのようなモンテカルロ歌劇場バレー団の映像であったが、残念なことに『赤い靴』のような感動は無かった。演目はラベルの「ダフニスとクロエ」、後半はR.コルサコフの「シェラザーデ」だった。
結局、演出が<説明的>過ぎるのだ。ダンサーの仕草は、音楽のリズム感とフレーズの質をナゾルかのように行われていたが、音楽の本質をバレーと言う『動き』で表出するのでは無く、音楽のフレーズとリズムに沿って<振り付け>を行った・・・と言うだけの結果だった。
もちろんカメラは劇場内の数カ所から撮影されていた。しかしその映像は、その内の一カ所からの映像を選択したダケであった。この時代にあって、なぜ複数のカメラ映像を融合させて見せようとしないのか・・・視聴者は劇場には居ないのだ!・・・家庭のTV画面で鑑賞しているのではないか!!
方法はいくらでも在ったハズである。「視聴者=顧客」の視点に立たなくて、イッタイ何をすると言うのだろうか?!