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by jmc_music2001jp

モーツアルト「レクイエム」(`12アバド/ルツェルン音楽祭)

2012ルツェルン音楽祭。クラウディオ・アバドが音楽監督を務めるこの音楽祭は、毎年優秀な演奏家を集めて、水際立ったハイレベルの演奏を聴かせてくれる。

 今年最も印象に残ったのは、コンサート・マスター。音楽に対して完全に自由でいれる、本当に才能溢れる演奏家だと思った。指揮者として優れた力量を持つアバドは、いつもの様に質の高い音楽を紡ぎだしてくれました。

 プログラム後半にはモーツアルトの「レクイエム」が演奏されました。非常に真っ当な取り組みではありましたが、それでも尚、「モーツアルトの魂」が立ち現れることの難しさについて考えさせられました。

 オーケストラ・独唱・合唱(そして聴衆までも)、これだけ沢山の人達の魂を、「モーツアルトの魂」に触れさせ覚醒させることが、一体全体可能なのでしょうか?現代人の「心の目」が曇っていて、魂にフィルターがかかっているような状態であることが、魂の覚醒を阻んでいるのではないだろうか?・・・そう思われてなりません、でないとコノ演奏が説明できない。

 非常にまともに取り組んでいるにもかかわらず「モーツアルトの魂」が立ち現れないのは、日常的な<演奏する>と言う行為や、<仕事としての演奏>と言うスタイルに、精神が慣れきってしまっているのが原因なのではないか・・・とも思われます。

 永年連れ添った夫婦が、永年の夫婦生活に慣れきって、恋人時代や新婚時代の「魂のトキメキ」を忘れてしまった・・・そんな状態と同じように思われてなりません。大人になると、子どもの心(魂)を忘れてしまう・・・そんな状態にも、似ているのではないでしょうか。
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by jmc_music2001jp | 2012-09-14 04:42 | 芸術随想