和声の試験《97点》
2016年 07月 07日
試験日まで余裕がなかったので、とりあえず教室に来てもらって教科書の試験範囲を見せてもらいました。幾つか質問をして、理解度を確かめてみると・・・・いわゆる「チンプンかんぷん」・・・なのです。「先生がどのような言葉を使って教えたのか」を質問すると・・・・「フぅ〜ん」・・・分からない生徒にとって「チンプンかんぷん」であるのも無理ない事かもしれない。
そもそも本の著者は、当人が(すでに)学者で(すでに)多くの知識を身につけているから、著述をする場合についつい<上から目線>で書いてしまう。著述のテーマについて説明するのだが、その説明の為に使用する「楽語」や「記号」さらには「前提として知っておかねばならない楽典の基礎知識」については構わず省略する(自分にとっては余りにも当然すぎる知識だから・・・)。
生徒の知識のレベルを聞き出してみると、これまでの経験の中で断片的に記憶した情報があるだけで、体系的に整理されているわけでは無い。新しい情報は、当然のように「??????」となるのだ。これ等の問題点は既刊の<音楽書>や<楽典>にも数多く見られる。
本を購入した(イロハのイの字も分からない)学生の頭の中に<視点>を移して、一つ一つを納得させながら音楽理論の世界を展開してゆくべきでは無いだろうか。VIerWeg「楽典」はそのような方針で編纂されている。
今回の<急>な事態に対応して、3回教室に通うように話をしたが、2回目の時に「実は明日がテストでした」・・・との事。とりあえず「なぜこのような事を行うのか」の<原因>を教えたり、問題の前段階として存在する「楽典」を教えて、段階を踏んで問題の解決(解答)に至る手順を教えました。
昨日、教室のレッスンに来た生徒から「試験は97点」であった旨の報告があり、とりあえずは一定の役割を果たせた事を嬉しく思いました。この生徒は、7月からjmc音楽院で<楽典/和声>を順を追って学ぶ事になっています。