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by jmc_music2001jp

S.チェリビダッケに学んだこと「曲想と速度の標語」

 1977年・1978年、読売日本交響楽団は最後の巨匠セルジュ・チェリビダッケを招聘いたしました。チェリビダッケは招聘にあたっての条件として、日本の音楽家・学習者を対象とした講習会を開催することを求めました。この1週間ほどの講習会を2回、ウィーンに留学してからは、ミュンヘン・フィルハーモニーを使っての3週間の講習会を2度にわたって受講いたしました。

 音楽の根源的な事柄から演奏(指揮)する実際に関わることまで、本当に広く深く様々な学びをえることができました。私は<演奏のテクニック>の根本原理を齋藤秀雄さんから学び、<音楽理論>の根本をS.チェリビダッケ先生から学び、この二人から学んだものが私の<音楽の根幹>を形成していると思っています。

 ミュンヘン・フィルハーモニーでの講習会では、生徒が実際にミュンヘン・フィルを指揮して、チェリビダッケ先生が演奏を止めて受講生に<デンポはどうだ?>と訊ねます。そこで生徒が手をあげて「遅すぎる」と言うと「それではお前が振れ...」・・と言った具合で講義が進行します。

 一つの楽曲には<絶対的な一つのテンポ>がある・・・「ヴァス・イスト・ダス・テンポ?」。<テンポ>と<人の心情>との絶対的な関係・・・音楽の原理の<重大な核心>の一つがここに存在します。

 今、「三次元」の座標軸を設定しましょう。その座標軸の<0点>は「Moderato」(中庸・・人間の感情が、喜びすぎず、悲しみすぎず、波風が立たず最も安定した状態を示します)。そこから下方に「Andannte」「Lento」「Adagio」「Largo」とテンポが遅くなります。反対に上方に「Allegro」「Vivace」「Presto」とテンポが早くなります。<人の心情>と<心拍数>の関連にも見られるように、その音楽に内包される心情がテンポと深く関係しています。

 一方、<曲想>を示す用語があります。cantabile(歌うように)とかgiocoso(おどけて)とかrisoluto(決然と)・・とか。これら人間の感情の広がりは、座標軸の水平方向に<喜怒哀楽>の広がりを持っています。これらの<曲想>を示す用語は、基本である<テンポ>のレベルの水平方向の<喜怒哀楽>に展開して存在します。

 <人間の心>という<宇宙>の、垂直方向に<テンポ>の軸、それらの各テンポの<喜怒哀楽>の水平方向に「曲想を示す用語」が位置します。こうして<音楽>は<心の宇宙>を現すことを可能としているのです。
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 「曲想を示す用語」は心の宇宙に広く分布しているのですが、宇宙の星(星雲)を地球から見た時に、実際の地球からの距離に関係なく、一つの<星座>のように見えてしまいます。それをVierWeg楽典「上級-1」第16章「曲想を示す用語』では以下のようにまとめています。
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by jmc_music2001jp | 2017-09-03 20:09