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by jmc_music2001jp

学習のプロセスと書籍

 午後、市内で話し合いの予定があり、終了後にもう一度ヤマハの書籍売場をのぞいてみました。昨日の山での体験との比較を確認する為です。

 本は<一冊の本>という「発想や表現の制約」のなかで、現在のスタイルにたどり着いたのでしょうけれども、そこには当然「非常な無理」や「苦肉の策」が多々見いだされます。しかし約半分のものには「苦心」も「苦肉の策」さえも見られず、<のんき>に設定した一般的な「章」の中に、整理不十分な音楽情報を詰め込んだりもしています。

 幼児向けのワークブックには、一歩一歩段階を踏むことに配慮した本も多いのですが、一般の楽典の本においては、「章」の中に<初歩>から<上級>までの情報が同居していて、とてもユーザーフレンドリーとは言えないものがほとんどのようです。

 これ等も含めて、多くの本に共通しているのが「全部を良く知っている私が、私なりに整理して書いた」・・・と言う内容。つまり、立脚している<視点>が<著者の目の高さ>にあることです。本を買う人は「分からない」から買うのであって、それを一つ一つ導いて「分からせる」からこそ「役に立つ本」なのではないか・・と思います。

 本と言う媒体に限らず、「分からない」人をいかにして「納得」できる状態までに導くか・・・そこにこそ、著者(制作者)の力量が問われるのではないかと思うのです。
by jmc_music2001jp | 2007-05-30 19:50 | jmc音楽教室