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by jmc_music2001jp

コルドバの行列

 スペイン旅行4日目は、カルモナからゴルドバ、グラナダへの観光。まずメスキータを訪れました。赤白のアーチの連続が生み出すリズムが美しいイスラムのモスクは、キリスト教徒がイベリア半島を奪還した後は、キリスト教の教会として使用されています。

 スペイン全土に共通して言える事は、此れ等のイスラムの建造物を破壊することなく、一部を改修することでキリスト教会として使用してきた事実です。これによってイスラム文化とキリスト教文化が共存し、そこからスペイン独特の文化の土壌が育まれていったように思います。この土壌からガウディやピカソやダリが生まれてきたのでは無いでしょうか?

 メスキータは期待通り美しかったのですが、残念ながら広い教会内は工事中で、金属の支柱がぶっつかる音やクレーンの音が石作りの堂内に響き渡り、五感のアンテナを完全に妨害してしまいます.........何一つ感じ取ることもできずに、メスキータを後にしました。

 外に出ると、肌を突き刺さんばかりの灼熱の日差し。専用バスが到着するまで、わずかに見つけた他のバスの日陰に避難いたしました。
<バス横に出来た僅かな日陰に、行列となって....>
 
コルドバの行列_d0016397_1221092.jpg

 この日の昼食は街中にある現地ガイドさんお進めのレストラン。そこで飲んだビールのなんと...美味かったこと!生ハムが出てきたので、さっそくドライ・シェリーを注文。その他の食事も大変美味しく、大満足でした。

 その後グラナダへ移動、途中突然の大雨に遭遇しましたが、ホテルに到着するころには雨も上がり、爽やかな風が心地よい印象的なグラナダ到着でした。宿泊のホテルは4ツ星の素敵なホテルです。いかにもグラナダらしく、イスラムの様式をセンス良く取り入れ、インテリアが魅力的なホテルでした。

 ハイセンスなイスラム様式のインテリアは、大変心地よいものでしたが、昨日のパラドール「カルモナ」の感動とは根本的に異なります。今、思い返せばグラナダのホテルは<ディズニーランド>なんだなと思います。良いところを、それらしく気の利いた程度に設えた建造物・・・美しさと楽しさと快適性を調和させて、心地よくすごせるように設計されたホテル・・・そんな風に思います。カルモナにあった「感動」がどこからくるのかは未だに明確ではありませんが、グラナダのホテルが<ディズニーランド>であるのは確かだと思います。

 グラナダの夜はフラメンコの鑑賞を予定しています。マイクロバス(細い路地はこれしか入れない)を準備して出かけました。行ってみると洞窟のような作りで、フラメンコ発祥のスタイルに近かったのは良かったのですが、何と客は全員日本人!......。

 踊り・歌・ギター共に13年前に初めてスペインを訪問した折の舞台の方が優れていると思いました(あの時はセビリアだったかなァ)。この店はBSのグラナダ紹介番組にも出ていたので、その意味で有名なんでしょうネ。我々の時と同じダンサーが番組でも踊っていました。....しかし、観光客向けと言うのは、ほとんど常に問題です。サンクトペテルブルグの民族舞踏でも経験しましたが、本来のものからは民族の血や土の香りが感じられ、そこから感動を覚えるのですが、観光用は間抜けなショーでしかありません。今回のもソレらしい振りと形のみが見えて、精神の一片も伝わってこなかったのが残念でした。
<それでも、フラメンコショー>
コルドバの行列_d0016397_202019.jpg

by jmc_music2001jp | 2008-08-17 02:00 | 音楽企画制作