イタリアの<カルメン>
2009年 06月 08日
間もなくアホらしくなってチャンネルを変えたのだけれど、「いったいこんな事やってるのは、ドコのダレだ!」と思ったので、チャンネルをもどしては見たのだが・・・どうしてもアホらしくなって、又チャンネルを変えた・・・。
そんな風で、ついに誰だかオペラ座も演奏者も分からず仕舞いだった。オーケストラは(正直)下手。弦楽器の音程も随分幅広くて揃っていない。何よりも指揮者が(キット)イタリア人で、まるでロッシーニのような音楽処理を行っている。演出も舞台もピント外れ・・・イタリア人が寄ってたかって<思いつきカルメン>をやっているに違いない・・・・そう思わせる舞台であった。
歌手も主役カルメン以外は、歌詞がフランス語に聴こえてこない。カルメンは声も発音も優れてはいるのだけれど、残念ながらミスキャスト・・・このオペラのテーマそのものの<カルメン>ではないのだ。ベートーベン「フィデリオ」のレオノーレか、モーツアルト「コシファントゥッテ」のドラベッラかと言うキャラクター・・・。
そんなつまらん舞台の事を、何でわざわざ書くのかと言うと、「欧米にしてコウだ」と言う事。今後の日本の可能性について書きたかったからだ。今後の日本は芸術の内容についても世界のトップに伍してゆける時代を必ず迎える。それもさほど遠い未来では無いと思う。
例えば韓国のフィギア・スケートのキム・ヨナ。彼女ほど芸術性高いフィギアを滑れる欧米人が居るだろうか!誰一人として居ないではないか。日本の音楽芸術においても、そのような人材を輩出できるような下地が出来つつある。これから必要なのは、慎重にアートマネジメントの力を発揮させるだけの『知力』だと思う。