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“美空ひばり”が 『天才』 なワケ

 ここ数日、没後20年を記念して“美空ひばり”の特集が組まれています。私も前々から(クラシック・ポピュラーの別なく)“美空ひばり”は本当の『天才』である・・・と思っていました。

 特集番組はほんの一部分しか目にはしていませんが、なぜ『天才』なのかについて、具体的に指摘している場面に出会ったことはありません。「(私が)聴いて(他の歌手にはない)感動を受けるから、美空ひばりは天才なのだ」・・と言うのと左程かわらない内容ばかりです。

 “美空ひばり”が他の歌手と決定的に違うのは、「想い」を(音楽的な)「表情」に変換する部分が、創造主が設計した通りに100%機能している点にあります。だから「言葉」に「想い」を込めて歌った時に、全ての人が彼女の<想い>を<歌の心>として、各自の心に受け止めることが出来たのです。

 例えば<人との出会い>の場を想定してみましょう。出会って「あっ!どうも・・」と挨拶したとして・・・相手が(1)大好きな恋人、(2)尊敬する会社の先輩、(3)本当は顔を見るのもイヤなヤツ、(4)40年振りに会う同級生、(5)借金の返済をシツコク迫られている貸金業者・・・の場合

 相手を見つけた瞬間、『目の奥から、目線を中心とした顔の部分』が(1)〜(5)で全く異なる反応を起こすことは、お分かりになると思います。この部分は人間の「表情」の変化が現れる部分で、「心・想い」が「表情」に変換されて、相手に発信される機能を持っています。

 この「想い」の「表情」への変換が、創造主の設計通りに100%正確に機能できているのが“美空ひばり”の歌なのです。それが幼児期からすでに100%理想的に機能していたのが、彼女の「天才」たる所以でありましょう。

 「愛燦燦」の歌の全ての時間を通して、「言葉」に「想い」があれほど満ち充ちている歌は、彼女にしか歌えないでしょう。「・・・あ〜あァ〜〜、川の流れのよ〜ゥに〜〜」と言う歌詞の背景に、<これまでの人生の全てを俯瞰する想い>が込められるのは、彼女をおいて他に居ないでしょう。(これに日本国民はシビレタのでしょうネ)

 しかし歌手と言われる人達でも、この「心」と「想い」と「言葉」と「表情」の関連性と、それぞれの機能の組み合わせによる仕組みについては、余り考えた事が無いのか、もしくは知らない人が多いようです。私は「歌」を教える時は、必ずこの部分についても具体的に手順を追って教えてゆくことにしています。
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by jmc_music2001jp | 2009-06-28 01:38 | 芸術随想