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『動く』ピカソ

 NHKのBSでパリ・オペラ座バレエ(パリ:ガルニエ劇場)の公演が放映された。2009年12月のものだから、つい最近のものだ。

 中でも一番素敵な舞台は、ファリャの「三角帽子」。舞台美術も踊り手の衣装もピカソが手がけている。それが何とも素敵なのだ。舞台美術はピカソそのもの、衣装にいたっては『動くピカソ』とでも言おうか、色・デザインはまさにピカソ!、踊りと共に揺れる<動く絵画>!・・・フランスの芸術監督はこんなにも大胆で勇気のある事をやってのけるのである。心底うらやましいと思うし、フランスの凄さに嫉妬心さえ抱く。(日本に、せめてこの十分の一のものがあれば!)

 ニジンスキー演出による「牧神の午後への前奏曲」(ドヴュッシー)も素晴らしかった。ピラミッドのレリーフに描かれた女性が踊る、“におい”のある素晴らしい演出。ニジンスキーの芸術性の高さがうかがえる。ピカソの舞台美術と衣装も、ニジンスキーの演出も・・・・みんな、パリ・オペラ座の財産なのだ。この歴史の厚みの差は、いかんともしがたい......!

 しかし、オーケストラの指揮者は<棒>が下手で、音楽性にも欠けている・・・というアンバランスが、同時に存在しているところが面白い。又、(触れるのをよそうかとも思ったが)ウェーバーの「舞踏への勧誘」の演出はひどいものだった。

 もともとストーリー性を持つこの曲を演出する場合、「音楽の背景」を完璧に異質な『踊りのストーリー』として読み替えることに成功するならば未だしも、原曲の持つストーリー性を受け継いだ演出の場合には、芸術的に優れたものに仕上げるのはヤヤ難しいと思われる。「そのまんま」をバレーにしたのでは、間抜けな演出になってしまうだろうから・・・。

 今回はヒドイものだった、舞踏にお誘いする<チェロ>は「老人」だし、受ける女性の年齢は56歳ほどにも感じられた。夢の無い事、この上ない・・・もちろんその原因に、マズイ音楽作りをしてしまった指揮者の責任がある事は、言うまでもない。
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by jmc_music2001jp | 2010-04-29 01:54 | 芸術随想

『親友』と言うこと

 ウィーンの国立音楽院に留学したての頃、外国人向けの「ドイツ語講座」を受講していた。講師は女の先生だったが、「Freund」(親友)と「Bekannter」(知り合い)は違うのだ・・・・と、えらく熱心に繰り返し語っていたのを覚えている。あの<熱心さ>は今でもクッキリと頭に浮かんできて、当時は「フゥ〜ん??」と思っていた。

 あれから32年......。この間、色々と生きてきて....、色々な体験を重ねてみると.....「う〜ム...本当にソウだよなぁ〜!」...っと思う。最近はつくづくソウ思うのだ・・・。人生の幸せなんて・・・本当の『親友』と言える人間と、何人出会えたのか・・・と言うことではないだろうか.....。

 色々出会っても、振り返ってみるとドウだろう・・・?ソコまで踏み込んだ関係が築けただろうか・・?これから、私が最も心がけて行きたいのは「親友を見つける」こと、人との関係を『親友』と言える段階までに築き上げることだと思っている。

 最近嬉しい事があった。2月20日、《レーベンス・マイ創立記念例会》の前日、朝10時に電話が鳴った。「今日の夕方、お会い出来ないか?」・・・との申し入れ。「昼間に飯塚で仕事を終えて、夕方には御社に到着できる」とのこと。電話の主は京都の能楽師で、福岡には先代から定期的に教授に訪れているとのことだった。レーベンス・マイの設立前日でもあり、慌ただしくはあったのだが、何やら心が騒ぎ、お会いすることにした。

 夕方4時過ぎに来られた能楽師は、大柄で立派な居住まいをなさった方であった。所長室に案内し、珈琲を淹れてお話が始まった。昨年の夏以来、私のブログ《最新情報》を読んでくださっているそうで、「一度会ってお話ししたい」と思ってくださり、お電話を下さったとのこと。

 互いの話は興味深く、尽きる事が無い様子で、アッと言う間に4時間ほどが過ぎてしまった。食事を準備していなかったので、博多川端に在るお気に入りの店に、予約を入れた。店までの車中で、はたまた美味しい魚を食べながら・・・話は尽きなかった。こんなに深く、踏み込んで話をしたのは何時の事だったか....想い出せない。

 『肝胆相照らす』・・・と言う言葉がある。心の底まで打ち明けて語り合える『親友』が、いったいどれだけ居るだろうか....心して向き合いたいと思っている。
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by jmc_music2001jp | 2010-04-27 03:04 | 芸術随想

指揮法のクラス

 今年の指揮法のクラスが先週の木曜日から始まっている。明日は2回目。今年は今までに無いオモシロイ現象が起こった。例年のように、授業はいきなりの「クイズ」から始まるのだが、今年初めて『正解者』が現れた。第1問で1名、第2問で2名の正解者が現れたのだ。

 クイズ第1問は「車の部品は2万〜3万と言われている。この部品の生産・購入についてインターネットに流すと、世界中の工場から応札がある。部品を発注して、世界から送られてくる部品を日本で組み立てると(当然のごとく)チャント走る・・・・『どう言う理由』でこのような事が可能となるのか?」....と言うもの。

 クイズ第2問は、第1問の『解答』を受けて・・・「指揮者は世界の色々な民族性を抱えるオーケストラに客員する。国民性の異なる此れ等のオーケストラを指揮した時、どのオーケストラからも<自分のテンポ・アクセント・リズム・イントネーション>を引き出せなくてはならない。指揮法においての、第1問の『解答』にあたるモノは何か?」

 例年、ドンピシャの解答は一度も出て来なかったが、今年初めて出た・・・しかも3人も。勿論、正解者には賞品の『たこやき』を約束した....。
<腕の脱力について、二人ペアになって練習する>
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by jmc_music2001jp | 2010-04-21 23:53 | jmc支援事業
 4月18日(日)は『レーベンス・マイ福岡』第2回例会(18:00-20:00/jmc音楽研究所2Fホール)が開催されました。今回は将来の活動予定を実感していただく目的で、音楽演奏は高校新一年生になったばかりの生徒にピアノを演奏してもらいました。曲はリスト作曲演奏会用練習曲“ためいき”。日本の子ども達のレベルの現状を実感していただく為です。このような子ども(全国に数多く存在します)を支援してゆけば、中からトンデモナイ演奏家が育ってくることを力説いたしました(ほおっておいて、育つ訳がありません)。

 次に、3月19日にネット上に開設したSNS「レーベンス・マイ」「レーベンス・マイblog」について、実際にインターネットに接続して具体的に示しながら説明を加えました。おぼろげでも中身をつかんでいただけたかと思います。

 「レーベンス・マイ」も「レーベンス・マイ福岡」も着実に会員を増やしています。いきなりドカンと増やしてしまうと、組織形成の初期段階である今は、混乱を招くと思います。今年度中に委員会組織が機能する準備を完了して、その後で本格的な会員増強に取りかかろうと思っています。

 今年この倶楽部で活動した人が中心となって、来年度中に久留米と福岡市西区で2つの倶楽部の発足を考えています。それぞれその倶楽部のミュージック・アドヴァイザーを務める人の了解はすでにとっています。一歩いっぽ着実に堅実に組織作りを進めてまいります。

 ワインとオードブル・フランスパン、ビールにおつまみを食べながら、初めての人は<自己紹介>、二度目の人も<何か一言>・・・皆で色々と話し込んでいると、終了予定を1時間も超過していました。
<“ためいき”を弾く香菜子さん/インターネットの画面を見せながらSNSを説明>
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by jmc_music2001jp | 2010-04-21 01:19 | jmc支援事業

吟行“湯布院の春”

 15、16日と二泊して、日田の友人宅を訪れた。ここ2年、年に一二回訪問することにしている。彼は俳人で、日々句作に没頭している。私が訪れることにしたのは、交通事故が原因で傷めた足に時々激痛が走るようになって、運転が出来なくなったのが理由。放浪するように、ふらりと車で出かけるのが好きだった彼は、今や自宅の周辺だけに閉じ込められたような生活を強いられている・・・・で、私がたまに訪れ、運転手役を買って出て吟行と洒落込むことにしている。

 「今年は何処行くの?」・・・と聞いたら「湯布院と(阿蘇の)大観峰に行きましょうか」・・と言った。「それでは」と出かけたのが16日の午後2時。なにしろ昨晩は冷蔵庫にありったけの缶ビールを全て飲み干して、アレコレと久し振りに話し込んだ・・・・寝たのは深夜の3時頃だったか。

 お天気はやや薄曇り、春の爽やかな風を切りながら、快適なドライブがスタートした。もう街中のサクラはほとんど散っているが、今は八重桜が見頃らしい。玖珠川に沿った旧道を湯布院に向かって走る。対岸の斜面には所々にサクラが花をつけて美しい。この辺りは気温が低いのでまだまだ桜が残っているのだろう。

 4時前に湯布院に到着。グルッと街中を走り、お寺の駐車場に停めて辺りを散策した。由布岳を望む畑に出る。左前方の由布岳、その半分以上は霞か雲に隠されて、裾野に連なる山々は、桜の花に彩られ春の喜びを奏でていた。

 その後、亀の井別荘に車を停めて湯の岳庵で休憩する。庭は綺麗に手入れされ、繊細な美しさが客の心を癒してくれる。黒川温泉も同じだ、全体の《美しさ》を調えることに傾注しただけで、全国一二と言われるような温泉になったのである。他の多くの温泉地が集客できずに苦しんでいるのが現状、『芸術』や『美』を大切にする心を持ち合わせていないのが原因なのではないか?

 4時半すぎに湯布院を出発した、目指すは熊本県阿蘇郡、外輪山から見下ろすパノラマが雄大な<大観峰>。ウィーク・デーは車も少なく、実に快適なドライブだった。草のなだらかな丘陵が幾重にも重なり、北海道を彷彿とさせる。その中を走るドライブウェイ。つづら折りの坂道を下りそして又登る、1時間ほどのドライブで<大観峰>に到着した。風は少々冷たく、雲も出ていたので大パノラマは霞の幕の向こうに隠れていた。ドライブインに入ったけれど、時間が遅くレストランは終了。

 しかしこのドライブインには少々閉口した。あの壮大な大パノラマを求めてやってきた観光客に向けて、ラウドスピーカーでチャラチャラと軽音楽を鳴らし続けるのである。客寄せのつもりだろうが、<売らんかな>の商魂丸出しなのである・・・ソコには勿論、恥じも外聞も無い。人がいったい何を求めてココまでやってくるのかについて、想いを巡らした形跡はカケラほども無い。店内は昨今有り勝ちな“みやげ物”が所狭しと陳列されている。わざわざ阿蘇まで行って、嫌なモノを見てしまった。

 大観峰から玖珠を経由して日田へと向かう。沈む夕日を正面から浴びながら、夕方6時30分日田市豆田町に帰り着いた。空はまだまだ明るい、陽が長くなったのだ。タクシーで料理屋に向かう。夕食の前に川縁に咲く八重桜の並木を楽しんだ。赤い布に覆われた縁台、川辺に沿って並ぶ赤い“ぼんぼり”・・・・頭上に顔を近づけてくる八重桜の、ゴージャスな姿に魅了された。
<湯布院の春の風景、山肌に桜が点在し美しい>
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by jmc_music2001jp | 2010-04-18 00:49 | 芸術随想
 2010年度前期のお花は“サフィニア”、本日一日掛かりで植え込みを完了いたしました。数日前から花の苗は購入していましたが、丸一日の手間が掛かるので、時間を見つけることが難しく「もぉこれ以上は待てない!」ギリギリの作業でした。

 単に苗を植えるだけであれば単純なのですが、これまで使用した「土」を一夏から二夏寝かせると、とてもイイ土になるので、その作業から始めることになります。その上で空になったプランターに新たな土を準備し、苗を植え付けます。終了は深夜の一時。終わってみると、少々疲れているのに気がつきます。

 さて、今年はどんな花を咲かせてくれるか.......。
<植え付けが終わったサフィニア>
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by jmc_music2001jp | 2010-04-15 01:50 | 芸術随想
 「レーベンス・マイ」4月例会は、4月18日(日)18:00-20:00、jmc音楽研究所(2Fホール)で開催されます。例会費は3000円。

 第2回目にあたるこの例会ではSNS「レーべンス・マイ」と「レーベンス・マイ」blog、それからgoogleアカウントの作り方に付いて説明いたします。実際のインターネットの画面を見ながら、ネット上の交流について理解してもらうように努めます。インターネットを使える会員は、全員SNS「レーベンス・マイ」を介して情報交換・交流を行えるようにしたいと考えています。

 又、本日You Tube のアカウントを作成いたしました。レーベンス・マイの活動の内、特にレーベンス・マイ推薦音楽家や優秀な学生の演奏についてYou Tube上で情報発信してゆきたいと思っています。この件についても説明する予定です。

関心をお持ちの方(音楽家・音楽愛好家)は<レーベンス・マイ参加希望>のタイトルで下記アドレス宛にお申し込みください。手続きに関してお知らせ致します。

jmc_music2001jp@ybb.ne.jp
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by jmc_music2001jp | 2010-04-11 01:59 | 音楽企画制作

<e-Book>第2ステージへ

 このところ<e-Book>開発の第2ステージへ向けての環境設定に邁進していた。先を睨んで開発環境や機材のレベルアップが要求されるからだ。開発資金の目処はついた。機材等々の環境をどの程度まで引き上げるのが妥当か、その詰めを急いでいる。

 実は今日は両親のお墓参りにいった・・・・と言うのも、ずっと以前から墓石の金文字が薄くなっているので、どうにかして『自分の手』でキンピカにしてやりたい・・・と思い続けていたのだ。方法をネットで検索しても、良くは分からない。ホームセンターに相談しても埒があかない・・・・と永いことそのままの状態が続いていたのだ。

 ところがそのノウハウが判明して、「ヨシっ!デワ!」と3日前に実行に移した。そして今日、風も穏やかな快晴、しっかり練った段取りに必要な道具を揃えて、ヤル気満々で家を出た。お昼から日没前までかかったが、金箔で《キンピカ》になった文字に、大いに満足。仕事の谷間の格好の息抜きとなった。両親も満足に違いない。
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by jmc_music2001jp | 2010-04-09 01:10 | 音楽企画制作
 4月になっても、NHKBSの「世界のオペラ」は続いている。4月の新番組スタートまでの穴埋め企画かと思っていたが、さに在らず。オペラ・ファンにはラッキーな春となっている。

 今晩はパレルモのアッシモ劇場における録画、ベルディ作曲「シモン・ボッカネグラ」。序幕のバスのアリアが素晴らしかったので、いきなり引き込まれた。オーケストラの弦もいい響きがして、コレはいいぞ!と思った。

 暫く聴いていると、皆が素晴らしいわけではなさそうで、一番に「響き」の点で、次に「歌唱力・表現力」の点で少しづつ足りないところもあって、少々残念に感じられた。

 しかしフィエスコ役(バス)のF.フルラネットは終始素晴らしい響きで聴く者を魅了したし、このオーケストラの指揮者(F.オーギャン)のオペラへの造詣の深さに感嘆させられた。作り出す音楽に一点の迷いも無いのである・・・いかにこの指揮者がこのオペラを知り尽くしているかが良く分かる。指揮者の音楽性や指揮テクニックとは関係無く、とにかくオペラを立てから横から斜めから・・・知り尽くしていると言う凄さ!音楽を聴いていればソレが良くわかる。

 面白かったのはお客さん。オペラ劇場満員のお客さんは、終演後に「パラパラ・・・パラパラ・・」と言う程度の反応しか示さない。バスと指揮者のカーテンコールには多少の『声』も掛かっていたが、その他の出演者には「パラパラ・・・パラパラ・・」、早く幕を降ろさないと拍手が途絶えるゾっ・・・と観るものをハラハラさせる程であった。

 アリアで『心底シビレル』体験のある人達だけに、あの程度(イヤ、決してそんなに悪くは無いのだけど)だと「パラパラ・・・パラパラ・・」なのである。いやいや、イタリアのお客さんは《キビシイ!》・・・でも、なんて素敵なことだろう!
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by jmc_music2001jp | 2010-04-04 02:17 | 芸術随想