クラシック音楽、jmc音楽教室、音楽企画制作、音楽普及活動、青少年健全育成、メールはkeizo@ohata.name宛


by jmc_music2001jp

<   2015年 09月 ( 6 )   > この月の画像一覧

[日本の西洋音楽界の抱える課題]
 高度成長期(1970年代)にはピアノ・ブームが到来、ブームに継いで全国に音楽大学の設立が続きました。高度成長期の後には全国の一般大学に学生オーケストラが設立され、それに続いて市民オーケストラも全国各県に設立されています。このように一見隆盛を極めたかにみえる日本の西洋音楽事情も、その実態は根の浅い表層の文化的現象を超えるものでは無いと言う現実がございます。
 一方、音楽大学の卒業生は国内に活躍の場が乏しく、欧米への留学に道を選び、国際コンクール入賞等の華々しい成果をあげる日本人音楽家が数多く存在するのも、一方における日本の現状でもあります。

[音楽大学の果たせる役割]
 2011年度版の文科省『学校基本調査報告(高等教育機関編)』によると,同年春の大学の芸術関係学科卒業生のうち,芸術家(美術,写真,デザイナー,音楽,舞台芸術家)に就職したのは2,066人。

 一方、2010年の『国勢調査』によると,職業が芸術家(美術家,デザイナー,写真家,映 像撮影者,音楽家,舞台芸術家)という者は361,300人。このうち音楽家は23,800人です。よって,音楽家が芸術家全体に占める比率は 6.6%となります。

 さて,この比率を先の2,066人に乗じると,136人という数が出てきます。この推定音楽家就職者136人は,ほぼ全てが音楽関係学科の卒業生とみてよいでしょう。同年春の大学の音楽関係学科卒業生は4,485人です。したがって,音大卒業生のうち,晴れて音楽家になれたのは,136/4,485 ≒ 3.0%と算出されます。

 音大卒業生100人のうち,音楽家になれるのは3人。競争率になぞらえると33倍。公務員試験や教員採用試験だって,競争率がこれくらいの水準に達することはしばしばですから,音楽家への道の狭さを殊更に強調するのは間違いであるかもしれません。

 しかし問題なのは、残る97%の卒業生に対するマネジメントが、音楽大学においてほぼ100%機能していないと言う現実です。音楽大学は『音楽』を教えることだけを自らの役割と任じ、『音楽』を教えることだけで満足しています。97%の学生にとってこそ必要であろう、「社会に出て<自らをマネジメント>する為の初歩的知識」さえも与えようとしません。

 日本のクラシック音楽界における、日本人音楽家へのマネジメント機能の欠如に気づいたのは、私のウィーン留学中のことでした。35年以上も前のことです。それ以来引き続き、そのテーマを追求してきたのですが、IT技術の発達につれて、ようやくその『解』の糸口が見えてきたと感じています。3%を10〜20%に引き上げる武器として、インターネットとクラウドが活用できるのではないか?・・・そう思って、困難な戦いに挑もうとしています。
[PR]
by jmc_music2001jp | 2015-09-26 02:47
[西洋文明導入の歴史]
 明治政府は明治4年文部省を設置、学校制度の改革に着手すると共に、文化政策においても西洋に手本を求めます。以来約140年、西洋文化は日本人の日常生活に深く浸透していきました。

<和魂洋才>明治維新の政策にしばしば取り上げられたスローガンです。しかしこのスローガンはカバーされたもので、オリジナルは<和魂漢才>。当時の先進国<漢>に学ぼうとした日本最高の知識人『菅原道真』の言葉です。その後日本は、大陸の文明を消化吸収して、見事に自らの血肉と化したことは歴史の証明するところです。

[戦後高度成長期とブラスバンド]
 第2次世界大戦終戦後の日本、昭和30年代の高度成長期に入り、全国の中学・高校を始めとしてブラスバンドが盛んとなります。平成13(2001)年、全国吹奏楽連盟の参加団体は13,516団体、100万人を超えるブラスバンド人口を抱えるほどの規模となっています。

 これ程の規模で普及しているブラスバンドですが、活動そのものが「コンクール入賞」を最大の目的にしたもので、「朝練」「昼練」「夕練」に日曜日まで猛烈に練習に打ち込む余り、中・高のクラブ活動の段階までで《完全に燃え尽きる》ことになって、その後に結びつくことがありません。その間は、コンクールという「競争」に「勝つ」為の練習に全精力を注いでしまい、ついの一度も『音楽する心の喜び』を教えられることは無いのです。
[PR]
by jmc_music2001jp | 2015-09-24 01:08 | 芸術随想
 9月12日、オーストリアのペルチャッハで行われた<第22回ヨハネス・ブラームス国際コンクール>において、中村太地さんが第3位と特別賞を受賞されました。8月末に、春日市での彼のリサイタルに行って、終演後にお話ししたばかりなので、一層嬉しく感じられます。

 彼のような若くて優秀な音楽家が沢山育っています。今後も次々と名乗りをあげてくることでしょう。しかし、それ等の人材と社会とを結びつけるマネジメントの機能が、今の日本においては不十分である・・・これが35年来抱え続けてきた大きな課題でした。

 日本の現状も改善の余地があるでしょう。そんなこんなを全部ひっくるめて、一つの『解』を導き出さねばなりません。35年かかっても当然でしょうね。それでも、最近は「解」が見えてきたと言う手応えを感じています。

 9月はホームぺージ制作について「一」から学び直し、クラウドの現状をも学び、俯瞰することができました。これからクラウドの森林に分け入ることになります。一つひとつ手に取って、機能を吟味しながら進んで行くことになるでしょう。
<第22回ヨハネス・ブラームス国際コンクール本選の太地くん>
d0016397_0344100.jpg

[PR]
by jmc_music2001jp | 2015-09-14 00:34 | jmc支援事業
 深夜のBSで“ロストロポービッチ”を放映、昔の番組の再放送だが、ついつい引き込まれて観てしまった。小沢征爾さんの指揮するサイトー記念オーケストラのリハーサル風景で、曲はR.シュトラウスの「ドンキホーテ」。

 世界最高の音楽家が小沢征爾とサイトー記念オーケストラを愛してくれて、共に演奏することで『音楽』を伝え教えてくれる。日本人にとっては又と無い程の貴重な体験となった。ドンキホーテの心理と行動をどのように<音楽>で表現しているのか・・・つまり、音楽とはいかなる手法をもって、どのような表現に至る芸術なのかについて、一つ一つ明らかにしてくれる。これ以上は望めない程の、最高の音楽教室であったと思う。しかも、その相手が現代の日本のトップに位置する演奏家を対象としていたことが、この企画の重要な意味であると思った。こうして、西洋のクラシック音楽のエスプリが、優秀な日本の演奏家に引き継がれることは、日本にとって本当に本当に重要な意味をもつのだ。

 1週間程も前の事だったろうか?同じ深夜のBSで二期会による「魔笛」の公演が放映された。これも興味深く最後まで観てしまったのだけれど、<パミーナ>や<夜の女王>が特に素晴らしいと思った。そのままヨーロッパのオペラ座に通用するレベル、こう言うレベルの歌手が随分と増えてきているのだ。

 ザラストロには、少しだけ気になった点が残った。言葉(ドイツ語)のリズムが「日本語カタカナ」的なのである。別に「カタカナ」を振って覚えたと言っているのではなく、外国語で歌う場合の日本人最大の課題(弱点)を言っているのだ。

 そもそも日本人は狭い国土に沢山の人が住んでいて、しかも『和をもって尊しとなす』が歴史的に奨励されたことによって、<余り強い主張はせず><察する>ことで「その場を丸く収める」文化を形成してきた。その結果、日本語は<リズム>の要素を失い「平坦なリズムの言語」として完成していったのだ。

 一方、欧米は文化の異なる民族が同居する環境であり、<主張>しなくては「自分の意思」を通すことは不可能。<主張>すればする程<リズム>は強くなる。その結果、<イントネーション>に富んだ<リズム>の強い言語として完成していった。

 此れ等の問題は、一層の『音楽的耳』をもって取り組めば解決されるハズだと思う。自分が「役者」だと仮定して、同じ意味合いの事を「江戸弁」と「京言葉」で語ったとしよう・・・同じ日本語でありながら<イントネーション>と<テンポ><リズム>の違いは明らかであろう。言葉のリズムに問題があるのは、音楽的感性に不足があると反省しなくてはならない。しかし・・・歌に限らず、器楽の演奏においても<リズム>の問題は、日本人演奏家の大きな課題であることは、今も変わらないと思う。
[PR]
by jmc_music2001jp | 2015-09-13 01:48 | 芸術随想
 三つの花芽を付けた“月下美人”、今日は2つ目だけを咲かせました。新たにキウイの豆腐ドレッシングを作り、いつものサラダを作って、シャンパンを準備いたしました。

 昨日咲いた“月下美人”は首をうなだれ、明日咲くであろう蕾を右に、今晩一晩のみを咲く“月下美人”は、一生に一度切りの最高の輝きを放って咲き誇ります。

 “月下美人”の花弁にシャンパングラスを軽く触れて《乾杯》!・・・・サラダがシャンパンと実に良く合います。これぞ“マリアージュ”でしょうか。
<シャンパンとサラダを準備して/うなだれる過去・咲き誇る現在・希望に満ちた未来>
d0016397_0373861.jpg


d0016397_038935.jpg

[PR]
by jmc_music2001jp | 2015-09-09 00:38 | 芸術随想

秋の“月下美人”

 今年2度目の“月下美人”が咲きました。この秋には3つの花芽を付けてくれて、その内一つの莟が昼過ぎから花びらを開き始めるのが確認でき、咲いたのは夜10時過ぎです。

 あと2つ、花芽が残っています。明日の夜でしょうか・・・。
<秋の“月下美人”>
d0016397_073957.jpg

[PR]
by jmc_music2001jp | 2015-09-07 00:07 | イベント情報