《e-Bookアート・マネジメント》の完成!
2009年 12月 02日
この<e-Book>は、私の28年間のアートマネジメントの歴史の集大成にあたるものです。それを<芸術系学生のための実践アートマネジメント講座>と言うコンセプトで編纂いたしました。<作った動機>に触れていますから[まえがき]部分を掲載しておきます。

【はじめに】
本書は芸術系学生の為のアートマネジメントの手引書として書かれました。同時に、アートマネージャーを志す学生の為の入門書としても十分に役割を果たせるように考慮されています。
著者が音楽大学の学生として学んでいた1970年代はもちろん、21世紀の今日に至るまで、音楽大学の学生向けの“アートマネジメント講座”はほとんど開講されてはいません。1990年代より始まった日本のアートマネジメントの歴史は、専門のアートマネージャーの育成を目的にするものか、又は学問としてのアートマネジメントを学ぶ講座でした。
大半の芸術系学生にとっては、パフォーマーとしての修練に明け暮れる学生生活を重ねたとしても、一歩社会に踏み出した途端に、日本の脆弱なアートマネジメント環境の中で、独力で道を切り開かなくてはならない状況に立たされます。
このような日本のアートマネジメント環境の現状を考えるにつけて、かねてより芸術系学生を対象としたアートマネジメントの講座の必要性を感じていました。幸い平成15年度より福岡女子短期大学音楽科において「音楽ビジネス論」を講義する機会に恵まれました。
本書は上記講座の進行に沿って資料を監修し、アートマネジメントの実際を学べるように組み立てられています。本書のプロセスを追体験し、皆さんの芸術分野への応用がなされる事を期待するものです。
平成21年11月30日 大畑恵三