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by jmc_music2001jp

魂のふるさとへ(育児のThubuyaki-3)

 朝日新聞の「私の視点」の切り抜きが手元にある。私の友人の能楽師が持ってきてくれたもの。そこに「能を授業に取り入れよう」とあり、高校の国語教師の体験と提言が綴られている。

 能楽師の声の迫力に圧倒された生徒達が、おうむ返しで口まねするうちに、どんどん声が開かれ、ぐんぐん声が出てくるさまは劇的!・・・筆者の感動が伝わってくる。教師はこう語る「能の学習は、現在の日本語を生き生きと力強い音声言語としてよみがえらせる最善の方法と確信した。若者が力強い豊かな声で日本語を話すこと。それが若い人たちの幸せにつながると信じる」。

 「言霊」という言葉がある。本来、言葉は人の心の深奥にある『魂』から発せられるべきものであろう。生まれたときからテレビ(漬け)と言う仮想現実にさらされて育ち、幼稚園に行く頃にはご丁寧にテレビゲーム(漬け)という環境で育ててもらう子ども達は、<仮想が現実で現実が仮想>という何とも不可思議な動物として育て上げられている。これを、世の親が好んで進めているのだから、何をかいわんやである・・・。

 お能はお腹の中から言葉を発する、このスタイルを口まねするうちに、人間本来の「心」と「言葉」と「魂」の仕組みが機能しはじめる・・・この高校教師は、その現場に立ち会って感動したのであろう。普段の子ども達を知るだけに、人間にとって最も重要な部分が機能し始める瞬間、人間としての非常に重要なものに触れたのではないか。そこに「若い人の幸せ」につながるものを発見したに違いない。
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by jmc_music2001jp | 2010-05-08 03:08 | 芸術随想