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by jmc_music2001jp

バッハ・ゲーテ・ルターを訪ねて

 アイゼナハの象徴、約800年の歴史を重ねるヴァルトブルグ城は、ドイツの重要な歴史的文化財。中世の吟遊詩人が歌合戦を繰り広げたこの広間に身を置くと、日本に居てはとても感じ取れないドイツ音楽の歴史、その歴史の一端に確実に触れる思いがする。広間の設えと装飾や絵画、時を超えて自分の皮膚が遥か昔の歌合戦の空気にかすかに繋がっているかのように感じられた・・・音楽に携わる人間としては。胸が切なくなるような体験であった。

 考古学者は発掘した様々な品々から、当時の人の営みを生き生きと蘇らせる事を、最大の生き甲斐・やり甲斐と感じているのでは無いだろうか?当時の人間が何を思い、何を感じて生きていたのか・・・ドイツにおけるミンネゼンガーの歴史は、音楽を通じたゲルマン民族の『魂の歴史』の、重要な一端を担っているには相違ない。その一端に、ほんの僅かでも触れたと言う想いに・・・・胸が騒いだ。

 ゲーテが城の改修に関わり、大ホールの音響効果を高める改修工事にはリストも関わっている。ルターが身を潜め、新約聖書のドイツ語訳を行った部屋も保存されている。歌合戦の歴史をテーマに、ワーグナーは「タンホイザー」を作曲・・・ドイツの精神文化の象徴のように、ヴァルトブルグ城はチューリンゲンの森に歴史を刻んでいる。

 バッハ生家は近代的なテクノロジーを駆使した博物館として調えられていた。一番面白かったのは、天井から1本のクサリで吊り下げられた球体。その中に座ってヘッドフォンをすると、バッハの音楽・・・球体の柔らかいユラユラとした揺れにバッハの音楽を聴いていると、まるで「宇宙の揺りかご」に揺られているような心地よさを感じる・・・博物館の素敵な「視点」に賞賛の辞を送りたい。

 宿泊地ビューディンゲンへ向かう途中、フルダに立ち寄り夕食をとった。ゴールデナー・カルプフェン、ここはゲーテが定宿としたホテルで、ゲーテが好んで食べた食事を「ゲーテ・メニュー」として大切に伝えている。我々はその「ゲーテ・メニュー」なるものを是非賞味してみたいと思い、旅程に組み込んでもらった。

 レストランに案内されると、別室のバンケット・ルームに正餐の設えで我々を迎えてくれた。これには驚き、そして嬉しかった。旅行の最後にもう一度サロンのおまけがついたようなもの・・・。一番の<素敵>は、「ゲーテ・メニュー」の味が洗練されていたこと!ドイツはソーセージとビール・・・くらいの認識しかなかった私(我々)に、ドイツ料理の<洗練>された姿を明瞭に示してくれた。ドイツ料理が洗練されるとコウなるのか!・・・想像もしていなかった素晴らしいプレゼントだった。

 食事が終わる頃、女主人が部屋に現れて挨拶してくれました。はるばる日本からのお客さんに、心からの歓迎の気持ちを表してくれます。我々がバスに乗車した時、ホテルの入り口から女主人が現れて再度手を振ってくれます。そこで、急遽「写真を撮ろう」・・となって、バスを降りてホテル前での記念写真。私の肩に手をかけてきた女主人のソノ手を、私の両手でシッカリ握りながらの記念撮影です!(フラッシュたかずに、少し暗いけど、皆嬉しそう)。
<ゴールデナー・カルプフェンの女主人と、記念撮影>
バッハ・ゲーテ・ルターを訪ねて_d0016397_2335463.jpg

by jmc_music2001jp | 2010-07-30 23:35 | 音楽企画制作