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by jmc_music2001jp

“音楽新時代”パシフィカ・カルテット

 近年の日本のクラシック音楽家には、自らの抱える“閉塞感”を打ち破ろうとしてか・・・ポピュラー・テイストの演奏スタイルや、はた又『美空ひばり』(歌謡曲)を弾く等の試みによって、世間の関心を引こうとする傾向が見られた。その<奇をてらう>手法(クラシックの音楽家が・・)は、一般聴衆の耳目を集めることに成功したように見えた。

 このような手法は、音楽プロデュースにも影響を与え、例えば中国の<十二楽房>のようなユニットを始めとした、色々な企画として展開されることになる。つまりは、(ちょっと新鮮で、目新しい)<奇をてらう>手法で興行的な成功を狙ったものであった。

 昨晩、NHK-BShiでベートーベンのラズモフスキー第1番(弦楽四重奏曲)を聴いた。演奏は<パシフィカ・カルテット>、初めて聴くアメリカのカルテットだ。この団体の最大の特色は、メンバー4人の各個人が持つ「意識」や「概念」の<垣根>を、(歴史上初めて)完全に取り払うことに成功した団体であると言うこと。

 各個人の持つ『自我』を乗り越えて《一つの魂》を共有することに辿り着いた4人の演奏家・・・つまり彼ら4人は、《魂への気付き》を得たと言う事に他ならない。ここから音楽の《新しい時代》が始まるのではないだろうか、と期待される。なぜならば、現代の人類の最大の課題が・・・『魂の復権』にあるからだ。
by jmc_music2001jp | 2010-10-22 04:27 | 芸術随想