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by jmc_music2001jp

『まいど1号』と言うイイ話(IT関連の会合に出席)

 2002年12月、厳しい不況のなか東大阪市の職人集団が立ち上がり東大阪宇宙開発協同組合を結成しました。<人工衛星まいど1号>を打ち上げようと言うものです。2009年1月JAXAの打ち上げたH-2Aロケットに相乗りの形で、<まいど1号>は無事人工衛星の周回軌道に乗り、10ヵ月の運用で全てのミッションを成功裏に終わらせることができました。

 ・・・っと、コレまではお目出度い「成功話」ですが、そこに至る7年間の紆余曲折の苦労話には、非常に興味をそそられるものがあり、「成る程、ソウだよなァ〜」っと共感し、感心することしきりでした。

 <オフレコ>だと言って話してくれた舞台裏を、このブログで披露などするべきではありませんから、詳しくは書けませんが、過去に経験した事に非常に似ていたり、永年の「謎」が解けた気分になったりと、興味つきない話が次々と飛び出してまいりました。

 最初の2年間は全くの無駄に過ごしてしまったようです。<何をしようか>について「帰って、この次まで考えて来よう」と言う『皆で考える』という方法では、「誰か他の人が考えてくるだろう」(自分は考える必要は無い)ということになってしまい、話はただの一歩も先には進まなかった・・・・有り勝ちなコト、誰しも似たような経験があるのではないだろうか?

 純粋な情熱をもって集まってきた技術者が総辞職を申し出るほどまでに追いつめられてから、事態は新しい段階へと切り開かれます。「現場」と言うものは、どの世界においてもドロドロとした現実と純粋な情熱とのせめぎ合いがある、それが直接伝わってくるような話でした。只の<奇麗ゴト>だけの報告ではなく、現場の血と汗が伝わる話でした。

 もう一つ面白いと感じた話は、人工衛星の設計図の話でした。町工場の職人技は<下請け>のもう一つ<下請け>の結果としての技術で、非常に特化された高度な技能なのですが、そこには全体を統括する設計図は不要なのです。コンセプトを何処に置いて、何をミッションとするかが明らかになって、その為の設計図を描き終えて初めて、どの様な部品が必要なのか、どのような技術が必要なのかが明確になってくるのです。

 設計図を書くと言う能力が発揮されて初めて、それを現実化する為に求められる技術が明らかになってくる。<右脳>と<左脳>の両方の能力が十二分に発揮され、組み合わされたときに物事は成就する・・・。<左脳>に<右脳>の働きを要求する必要は無く、<右脳>を助け、現実化させる優秀な<左脳>を集めること、これが『事を成就させる』秘訣なのだ、と認識させられて嬉しかった。
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by jmc_music2001jp | 2011-09-01 01:26 | 芸術随想