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by jmc_music2001jp

日本にとって<今年一番嬉しい話>

日本にとって<今年一番嬉しい話>とは何だろうか?私が思うには、京都大学の山中伸弥教授がiPS細胞の研究でノーベル賞を受賞したことだと思う。

 ただ単に「ノーベル賞受賞」を嬉しいと言っているのではない。受賞後の記者会見の様子をTVで見て、それが素晴らしかったので<嬉しい話>だと言っているのだ。

 記者から「現在のお気持を色紙に書いてください」とたのまれた教授は、渡された色紙に「初心」と書いてカメラに向けて示した。その初心の字には「′」が落ちていたのだ・・・これは『素晴らしいメッセージだッ!』と私は思わず拍手して、声を上げた。

 世の中の受験戦争は、高度成長期から現在に至るまで、本質的な変化は無いままである。塾での勉強を含めて、相も変わらずペーパーテストで高得点を取る事をヨシとしている。経済力で中国に追い抜かれ、韓国にさえ舐められるような状況に陥っても尚、<ペーパーテストで高得点>なのか!!?

 日本の子ども達が独創性・創造性豊かに教育されない限り、この先世界における日本の優位性は保てない。それには創造脳である右脳を鍛え上げる教育以外には、手段などあり得ないのだ。イマジネーション豊かな子ども、『自分の頭』で考えることができる子ども、全体の調和の美と、背景に流れるものを感じ取り認識できる感性が十ニ分に育まれた子ども・・・それには、芸術的感性の涵養が不可欠であろう。そしてそれは『クラシック音楽』であり、『絵画』であり、日本の伝統芸能ならば『能』なのではないだろうか。

 中山教授の色紙には「従来のペーパテスト高得点を目指すような勉強では、ノーベル賞は取れないよ」と言うメッセージが、計らずも込められることになった。<初心>の「′」ばかりを気にしている人間には、背景に流れる<新しい発見>への気付きなどは望むべくも無いのだ。日本の教育内容を、根本から見直さなくては、明日の日本はない。
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by jmc_music2001jp | 2012-12-27 18:11 | 芸術随想