『菊姫の宴』
2013年 04月 26日
【日本酒温度の定義と特徴】
飛び切り燗 約55℃ 何とか徳利持てる温度、香りが刺激的。
熱燗 約50℃ 熱く感じる温度、香りを強く感じる。
上燗 約45℃ 温かく感じられる温度、香り・味わいのバランス良い。
ぬる燗 約40℃ ほんのり温かく、香り穏やかに、なめらかな味わい。
人肌燗 約35℃ 体温と同じくらい、味わいは優しい。
日向燗 約30℃ 体温よりやや低い、味わいは穏やか。
室温(常温) 約20度 香り・味の特徴がもっともよく感じられる、
利き酒試験の温度。
涼冷え 約15℃ ひんやりとした温度、味わいがやや鋭い。
花冷え 約10℃ 冷蔵庫から出して間もない温度、香りは低い。
雪冷え 約5℃ 冷蔵庫の温度、香り・味ともに感覚が低くなる。
これは雑誌「サライ」に掲載されたものらしいのだが、「へェ〜」っと思って眺めているうちに、試してみたくなった。「にごり酒」は<冷や>で飲む酒だから、菊姫「鶴乃里」(純米酒)を加えて10人ほどで飲むのが適当と考えて、メールリンク上で募集をかけると、すぐに(飲ん兵衛から)反応があって、9名で締切ることにした。その位の量が最適と考えたからだ。
我が飲ん兵衛グループは理系の人間が多くて、「デジタル温度計を持参する」と(もう一人の飲ん兵衛から)早速に連絡が入る。25日の6時30分、いよいよ始まる『菊姫の宴』、先ずは「にごり酒」で乾杯だ!
「にごり酒」の最初の温度は7度ほど、<雪冷え>と<花冷え>の中間くらいだ。透明な冷やの感触の奥に米の旨味が凝縮している。これを20度の室温で徐々に温度をたかめながら口に含むと、柔らかに姿を変えて行く菊姫は、それぞれに味わい深かった。
「鶴乃里」は<日向燗 約30℃ >から始めて<人肌燗 約35℃><ぬる燗 約40℃><上燗 約45℃>まで5℃刻みで燗を付けて変化を楽しむ。さすがにこのメンバーは言う事が的確、実に頼もしく見事である。結論として、<日向燗 約30℃ >と言う(初めて体験する)温度が、菊姫「鶴乃里」の旨味を最大限にたのしめる温度だと言う事になった。
昨晩は一升瓶を10倍にも20倍にも楽しんだ気がする。やっぱり上手い酒は親しい友達と一緒に呑むのが一番だ。酒の楽しみが何倍にもふくれ上がる。
<先ずは乾杯!/デジタル温度計で温度を確認/10℃を示す温度計>