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by jmc_music2001jp

文化庁“子どもの文化芸術体験事業”in YAMAGUCHI

 5月15,16日は文化庁“子どもの文化芸術体験事業”で、山口県萩市を訪問しました。15日は大井小学校、16日は白水小学校、今回の第1クルーはこの2校です。

 萩市内を海側に突き抜けて、海岸沿いの道を北上、越ケ浜の先きを少し内陸に入ったところに大井小学校はあります。今回、体育館のピアノがアップライトであることが判明、急遽<音楽室>での芸術体験事業となりました。

 プログラムを低学年用と高学年用に分ける(各45分)との要望があり、生徒が二分されることで、音楽室でも開催が可能であったのが幸いしました。

 日本の少子化問題が本当に深刻な状況であることは、小学校を訪問して(生徒数が少ないこともさることながら)校舎一棟が全く使用されていないような現場を目の当たりにすると、その事態の深刻さを実感を持って受け止めることができます。
<大井小学校の音楽室/ピアノ・トリオの演奏>
文化庁“子どもの文化芸術体験事業”in YAMAGUCHI_d0016397_0514692.jpg

 こども達は良く聴いてくれました。萩に来て一番驚いた事は、子ども達の躾とマナーが驚くほど良かった点です。大井小学校で終演後に校長室まで移動する間にも、実に素直に明るく、声を掛けてくれました。ホテルに到着後、夕食に出かけましたが、橋の袂でもその先きにおいても、すれ違った中学生の男女が「今日は!」と挨拶してくれました。もちろん互いに見ず知らず・・・「何と素晴らしい!」・・と感動いたしました。

 このマナーの良さは16日に訪問した白水小学校でも同じでした。低学年も高学年も、実に静かに集中して聴いてくれました。普段から<姿勢>や<有り様>の大切さを訓練されているので、「音楽」を受け止める精神的な作業においても、集中力を持続させることが出来るのだろうと思います。

 萩の明倫館小学校の佇まいにも、松下村塾の佇まいにも、共通したものを感じます。虚飾を排し、ただ必要なものだけを現す。本質的に必要なモノ以外は問題としない・・・その結果現れるのが、「姿」そして「佇まい」・・・それは、萩の小学校に通う小学生にも感じとれます。父兄も先生も・・・共通の価値観を持っているのでしょう。それが小学生の佇まいから、街全体の雰囲気までを醸し出しているのではないでしょうか・・・そんな気がします。

 下の写真は白水小学校高学年の生徒達。低学年も高学年も、実に静かに集中して演奏を聴いてくれました。彼等の姿勢(佇まい)に注目して欲しいと思います。2列目一番手前の少女の姿勢の素晴らしさに注目して頂きたい!小学校高学年で、このように素晴らしい『生きる姿勢』を身につけていることに、感動すら覚えます。

 全ての演奏を終えて、校長先生のお礼の言葉をいただきました。その中で(生徒達に向けて)「今日の演奏を聴いて、自分もやってみたいと思った人は手を上げて」・・・の問いかけに、上級生を中心に実に3分の2の生徒が手を上げたことにも、驚きを覚えました。

 萩市を訪問して一番感じたのは、(父兄も先生も)大人達が(子ども達を育てるにあたり)信念をもっている・・と言うことでした。それが街の佇まいにも感じられますし、子ども達の『姿』にも感じ取れます。松下村塾に代表されるように、(萩市民は)「近代日本を造ったのは我々だ」・・と言う誇りを、心に抱いているのではないでしょうか?時流に流されず、シッカリと本質からは目を離さない・・・そんな『萩魂』とでも言えるものを感じました。
<白水小学校/静かに聴き入る高学年の生徒達>
文化庁“子どもの文化芸術体験事業”in YAMAGUCHI_d0016397_1581444.jpg

by jmc_music2001jp | 2014-05-17 01:58 | jmc支援事業