“jmc欧州芸術と自然の旅2016”Vol.5a
2016年 06月 06日
<白馬亭前での全員の記念写真>
昨日の小雨の影響で、曇りではありますが気温は非常に低く、シャーフベルク山頂での防寒が気になるところです。メンバーはコートやダウン・コートで万全の準備ですが、私はと言うと僅かに重ね着をした程度の軽装、借りたスカーフを首に巻いての出発でした(内心「ダイジョーブかなぁ〜」...と思いつつ・・・)。
シャーフベルク山への登山鉄道はアプト式、二本のレールの中央に機関車の馬力を伝える歯車を受け止める為の(溝のえぐられた)もう1本のレール。創設当時は石炭を燃やしていたそうですが、近年は環境を考えて軽油を使用しているらしい。しかし始発駅の隅には石炭の小山が残されていて、チョットした演出も。
列車はゴツゴツと音をたてながら、急な斜面を登ってゆきます。昨日の雨の影響で、雲に包まれた山肌から時折麓の湖が顔を覗かせます。山頂の周辺は雲に包まれて、自慢の360度の眺望は残念ながら望めません。それでも山頂そのものが霧に包まれることもなく、頭上から雲を通して届く太陽の光が、暖かくさえ感じられました。
山の斜面のベンチを選んで、朝食をいただきました。持参した保温ポットに入れてもらったホット・コーヒーが、身体の中心に暖かい空間を生み出してくれます。日本で予想した<ホット・コーヒー作戦>は大正解であった訳です。(これが無かったら、その日の山頂の朝食は、かなりの寂しさと孤独感に包まれたものになっていたかも知れません)
食事が終わる頃から、段々と雲が晴れて陽の光が射し、下界の風景や遠くに白く輝くオーストリア・アルプスが見えて来ました。「オーィッ!!見えてきたゾォーッ!!」。下から感動した声が聞こえてきます。そろそろ1時間、下山する列車の時間がせまっておりましたが、感動が最後にあって、展開としては良かったのかも知れません。
下山すると、遊覧船でザンクト・ギルゲンまで湖上のクルージングです。お天気は完全に回復し、強い日差しの中、35分程でザンクト・ギルゲンに到着いたしました。ここはモーツアルトのお母さんの故郷で、広場には幼少期のモーツアルトがヴァイオリンを弾いている像も建っています。
ここで昼食をいただいた後、専用バスで一路ザルツブルグへと向かいました。
<(上)登山鉄道の機関車、山頂で、(下)ザンクト・ウォルフガング湖、ヴァイオリンを弾くモーツアルト像>