VierWeg楽典『上級1』第2章(12音、音の《輪廻転生》)
2017年 12月 18日
主音「ド」とその属音「ソ」は<一つの響>として完全に溶け合います(人間に例えれば<頭>と<足>、どちらも自分自身で、本来一つのもの)。このような音程(音高のへだたり)を『完全5度』と呼びます。
「ドレミファソ」各音の隔たりを見ると ド(全音)レ(全音)ミ<半音>ファ(全音)ソ となり、『完全5度』は3(全音)+1<半音>の隔たりをもつことが判ります。
(1)「ド」を出発点として上方に『完全5度』という重要な関係の音を見つけて行きましょう。
「ド」→「ソ」→「レ」→「ラ」→「ミ」→「シ」→「ファ♯」→「ド♯」
*シ<半音>ド(全音)レ(全音)ミ<半音>ファ=2(全音)+2<半音>
*完全5度には<半音>低いので「ファ♯」にすることで3(全音)+1<半音>の音程が得られます。
(2)「ド」を出発点として下方に『完全5度』という重要な関係の音を見つけて行きましょう。
「ド」→「ファ」→「シ♭」→「ミ♭」→「ラ♭」→「レ♭」
*ファ<半音>ミ(全音)レ(全音)ド<半音>シ=2(全音)+2<半音>
*完全5度には<半音>分音程の幅が狭いので「シ」→「シ♭」にすることで『完全5度』が得られます。
(3)(1)の最後に現れた「ド♯」と(2)の最後に現れた「レ♭」はピアノの鍵盤で同じキー(同じ音)です。このような音を『異名同音』と呼びます。(1)から進んだものと(2)から進んだものが同じ音で出会う!ここに「音の輪廻の輪」が繋がり、この関係を『5度圏』(5度サークル)と呼びます。
(4)(1)(2)で現れた音をピアノの鍵盤上で確認してください。こうして<音楽に使われる12の音>が生まれてくることが判ります。
<VierWeg楽典『上級1』第2章【5度圏と音階】>
