クラシック音楽、jmc音楽教室、音楽企画制作、音楽普及活動、青少年健全育成、メールはkeizo@ohata.name宛


by jmc_music2001jp

音楽演奏の基礎教育-2

 <お稽古事>の現状を眺めていて、時として「首を傾げる」ような状況に出会うこともある・・・「このまま先に進んで、一体何処に行き着くと言うのだろう......?」と言う疑問からだ。例えば<絶対音感>と言う書籍が出版されて、幼児期から絶対音感を身につけさせようとレッスンに通わせる例......「片手落ち」だと思うのは、<絶対音感>だけを身につけても、行き着く先は袋小路で、音楽のどのような世界にもたどり着けないのは明らかなのだが・・・。

 吹奏楽コンクールを目指した<朝練><昼練><夕練>・・・土曜も日曜もなく練習に明け暮れる・・・「根性無きは去れ!」。音楽の全てが、すっかり『根性物語』にすり替えられている。年齢的にも感性が最も鋭い時代、若さのエネルギーに満ち満ちた年代だから、全力で食らいつく!その頂点がコンクール本番の舞台!!その達成感に感極まって感動の涙に咽ぶ.....確かに<達成感>には違いないだろう。しかし、常軌を逸した練習漬けの挙句の<達成感>だ、彼らの『魂』に『音楽』そのものが見えていないのが問題だ!やはり「首を傾げる」.....。

 私は幼稚園児から小学校・中学校の生徒に<歌唱>の指導を行ってきたけれど、いずれの場合も「歌唱において、いかに身体を使うのか」については、実質的な指導を受けていない・・と言うのが印象だ。特に幼稚園児などは、「元気に!」などと声をかけられた日には、突然「ガァ〜ッ!」と怒鳴り出して、音程が無くなる。小・中学生の男子などは<高いド>から上になると、喉が閉まる不安から急に歌えなくなってしまう。「身体の使い方さえ習えば、誰でも歌えるのに.....」と残念な気持ちになる。明治以降100年以上も<歌唱>の授業はあったはずなのに.....やはり「首を傾げる」のだ。

 ピアノやヴァイオリンの生徒にも「もっと楽に弾けるのに...」と思うことが多い。言い方を変えるなら「楽にした方が、もっと弾けるのに....」だろうか・・・。創造主は人間を『想うことが出来る』ように設計された。それはそれは素晴らしい創造の仕組みなのだが、ほんの少しの欠点を残したままに創造された、それが<人間の弱点>として残されてしまった。

 人間は<交感神経>と<副交感神経>を駆使して自らの身体を操ることができる。ところが「積極的な行動」の一つである「演奏する」と言う行為の時に、「積極的な意思」に反応する<交感神経>が、本来の(楽器)演奏に不必要な筋肉にまで働きかけて、『無駄な力』となって演奏行為を阻害することになってしまう。変にやる気が高じて、本番で「上がってしまう」ような場合にも、似たような状況が発生する。

 <演奏>という「積極的な行為」(そのような意思)と「無駄な力を抜く」(という意識)を同時に働かせないと、(純粋な)<演奏という行為のための身体の動き>は得られない。この関係を<音楽総合基礎クラス>のプログラムを通じて、体得させることはできないか......そんな願いもあって、音楽基礎教育プログラムを考案して見たいと願っているところだ。
音楽ブログランキング


[PR]
by jmc_music2001jp | 2018-07-28 23:19