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by jmc_music2001jp

のだめカンタービレ「Ruiの宿題」

 Lesson103,104の主役はRui。天才少女Ruiは文字通り幼少の頃から音楽的天才を発揮して、公共の場に(20年間ですが)露出された人生を歩んできました。

 小さい頃から友達と遊ぶ間も惜しんで「練習」に打ち込んできたRui。「練習」「本番」「高名な先生のレッスン」・・・ズゥ〜ット続いた20年の人生、この繰り返し・・。

 「お料理」「洗濯」「お掃除」・・お手伝いすることはイッパイ有ったのでしょうけれど、その都度ママは言いました<そんな暇があったら、練習しなさい!>・・・
 こうして、ピアノは弾けるけど、ソレ以外は何も出来もしないし、関心も無い(その上、自分自身をエライ!と思っている)ピアニストが作り出されるのです。

 Ruiの尊敬するオクレール先生は言います、「君はなにしにフランスに来たの?」。Ruiは「ピアノのレッスン」の事しか頭に浮かびません。オクレール先生はこの発言の前に、一緒に食事を始めた煮込み料理のブイヨンに何が入っているのか質問します。そして「さあ、アナリーゼだ!」と内心つびやきます。結果は散々でした。無理も無い、「お料理」も「洗濯」もやった事が無いRuiには、解ろうはずはありません。

 音感・運動神経・反射神経に優れたRui・・・だからこそ、天才少女としてもてはやされた20年間でした。オクレール先生は料理に対するセンスの欠如に、根本的な「感性」の問題を感じます。それは<なにしにフランスに来たのだ!>と言わんばかりの態度にうかがえます。

 芸術に心が向いていたならば、「音楽」がメインであったとしても。<料理><美術><文学><哲学><宗教><自然><愛>に関心を持たななければ、その「心」そのものに疑念を抱かざるを得なくなります。

 これまでのRuiは、「料理」「掃除」は散々で、<ピアノを弾く>ことばかりでした。21歳になったRuiは、重大な人生の岐路に立っているわけです。「頭」と「感覚」にすぐれたRuiです、(マンガながら)壁を突破して欲しいものだと思います。

 今後の展開では、真一への恋心がRuiを苦しめることになり、結果それは彼女を大きく成長させるキッカケとなるかも知れません。
 
by jmc_music2001jp | 2007-07-04 05:06 | 芸術随想